中深煎りで焙煎したタンザニア産キリマンジャロコーヒーをなじみの自家焙煎珈琲店でいただいた。カップはノリタケのトレフォリオ・プラチナ。通常は深煎りで提供されているが、中深煎りはどんな味わいなのか。楽しみだ。
キリマンジャロコーヒー
東アフリカ最大の面積を誇るタンザニア。豊かな自然に恵まれ、コーヒーの栽培も盛んにおこなわれている。北東部にはアフリカ最高峰のキリマンジャロ山がそびえ立つ。産地であるキリマンジャロ山のふもとで栽培されていることから「キリマンジャロ」の銘柄が付けられた。
品質もよく、キリマンジャロはタンザニアの重要な輸出品にもなっている。
コーヒー生豆麻袋
上の写真は、タンザニアから船便で届いたコーヒー生豆の麻袋。現地の農園の方々が丹精込めて栽培したコーヒー豆だ。
豆の特徴
豆はやや大きめ。粒の形もそろっている。中深煎りなので色は黒みを帯びた茶色をしている。焙煎四日目なので、豆の表面がテカりはじめてきている。
このテカリは、コーヒーオイルと呼ばれるコーヒー豆がもっている油の成分。とくに深煎りや中深煎りで焙煎したコーヒー豆は、日にちがたつとコーヒーオイルが出始め、濃厚な味わいになっていく。
中深煎りと深煎りを比較
中深煎りと深煎りのキリマンジャロの色を比べてみた。上の写真の左は中深煎り。濃い茶色をしている。右が深煎り。黒に近い茶色だ。この色の違いが味にも影響を及ぼす。今回は中深煎りでいただく。
ハンドドリップ
マスターがハンドドリップする様子を YouTube ショート動画に収めた(上の動画)。中深煎りなので粉の膨らみもきれいだ。カウンター席で、自分が注文したコーヒーがハンドドリップされるのを眺めるのも楽しい。
味の感想
ひとくちめは爽やかな酸味を感じる。香りとコクのバランスがいい。中深煎りなので深煎りほどの苦味はないが、濃厚な味わいだ。飲み終わったあと、上品な後味(あとあじ)が口の中に残った。
ひとことでいうと「上質」な味わいだ。
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ノリタケ トレフォリオ プラチナ
カップ&ソーサーは、ノリタケのトレフォリオプラチナにした。白地に四つ葉のクローバーがデザインされた、やわらかな色合い。プラチナの縁取りが上品さを演出している。
上質なキリマンジャロコーヒーにピッタリのカップだ。
ノリタケザビアゴールド
後日、キリマンジャロコーヒーの中深煎りをいただいたときのコーヒーカップ&ソーサーは、ノリタケのボーンチャイナ・ザビアゴールド(4819)にした。このカップは深煎りや中深煎りのコーヒーを引き立ててくれる。
後記
「コーヒーは16世紀にエチオピアからタンザニアにもたらされた」(※1)という言い伝えもあるそうだ。日本では、織田信長が室町幕府を滅ぼして天下を統一し、安土桃山時代が始まったころか。
※1 ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社「タンザニア」150頁
そういえば、今年(2022年)、『ネスカフェ 香味焙煎×信長の野望・新生 香りの天下統一』というゲームがネスカフェブランドサイト上で公開された、というニュースがあった。
もし織田信長の時代に、日本にコーヒーがあったとしたら、信長はどんなコーヒーを好んだのだろうか……。
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今回飲んだキリマンジャロコーヒーは中深煎りだが、深煎りのキリマンジャロコーヒーを飲んだ感想は別記事で紹介している。
深煎りで焙煎したタンザニアのキリマンジャロコーヒーを行きつけの自家焙煎珈琲店でいただいた。気品のある濃厚なコクとダークチョコレートを思わせる味わい深い甘味がなんともいえず美味しかった。
取材場所
本記事の取材は埼玉県越谷市下間久里(しもまくり)にある自家焙煎珈琲店・珈家(かや)でおこなった。写真及び動画の撮影は珈家のマスターの許可を得たうえで行なった。
参考資料
・成美堂出版編集部(2015)『珈琲の大辞典』成美堂出版.
・西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』西東社.
・ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.