ブラジルのセラード地区で収穫された樹上完熟豆・晩秋摘みというコーヒーをなじみの自家焙煎珈琲店でいただいた。焙煎度は中深煎り。カップ&ソーサーはノリタケのジョージアンパレス。やわらかな風味というか、控えめな味のおいしいコーヒーだった。
セラード 樹上完熟豆 晩秋摘み
今回いただいたのは、ブラジル・ミナスジェライス州セラード地域で栽培された「樹上完熟豆・晩秋摘み」というコーヒー。熟したコーヒーの実を木につけたまま乾燥させてから収穫させることで「甘みが増してマイルドになる」そうだ。期待が高まる。
コーヒー豆の販売元、セラード珈琲のホームページに「セラード 樹上完熟豆 晩秋摘み」ついての商品詳細が載っている。以下、引用、抜粋。
コーヒーの樹上で熟したあと、木の上で生(な)らせたまま乾燥させます。セラード(地区)は雨季と乾季がハッキリと分かれているため、このような収穫方法が可能です。[中略](収穫された豆は)「甘味が増す・マイルドになる」などといわれています。
引用元: セラード珈琲
豆の特徴
豆の大きさは普通サイズ。粒と形がとてもよくそろっている。きれいな豆だ。中深煎りなので色は黒みを帯びた茶色をしている。豆の品種はムンドノーボ及びカトゥアイ種。
ムンドノーボ種は、ブルボン種とスマトラ種が自然交配して生まれたアラビカ種の一種(※2)で、カトゥアイ種(カツアイ種)は原種ではなく「ムンドノーボ」と「カトゥーラ」をブラジルで人工交配させてつくった品種(※3)
※2 クックドア「ムンドノーボ種」(https://www.cookdoor.jp/useful/glossary/cafe/2454301/)(2022年11月29日閲覧).
※3 クックドア「カトゥアイ種」(https://www.cookdoor.jp/useful/glossary/cafe/2432301/)(2022年11月29日閲覧).
ハンドドリップ
マスターがハンドドリップする様子を YouTube ショート動画に収めた(上の動画)。中深煎りなので粉もきれいに膨らんでいく。こうした様子を間近で見ることができるのはカウンター席の特権だ。
味の感想
ひとくちめは、やわらかな風味を感じた。中盤は、酸味・コク・苦味がバランスよく口の中に広がってきた。温度が下がった後半になると、ほのかな甘みが突出してきた。
ひとことでいうと、やさしい味というか、あまり個性を主張しない「控えめな」コーヒーだった。
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ノリタケ ジョージアンパレス
カップ&ソーサーは、ノリタケのジョージアンパレスを選んだ。白地に金糸のデザインが映える上品なカップは、高級感あふれるコーヒータイムを演出してくれる。個人的にも気に入ってるカップ&ソーサーのひとつ。
後記
今回いただいたブラジル「セラード 樹上完熟豆 晩秋摘み」は、熟したコーヒーの実を木につけたまま乾燥させてから収穫させることによって甘みが増してマイルドになる、ということだが、樹上で実を生(な)らせたまま乾燥させることはコーヒーの木に大きな負担を与えるそうだ。
そういう話を聞くと、コーヒーの木にもうしわけなく思ってしまった。
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取材場所
本記事の取材場所は埼玉県越谷市下間久里(しもまくり)にある自家焙煎珈琲店・珈家(かや)。写真及び動画の撮影は珈家のマスターの許可を得たうえで行なった。
参考資料
本記事を作成するにあたって、引用した箇所がある場合は文中に出典を明示した。参考にした文献は以下に記す。
・成美堂出版編集部(2015)『珈琲の大辞典』成美堂出版.
・西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』西東社.
・ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.