茨城県下妻市・大宝八幡宮の鳥居横にあるゑびすや。創業明治元年。150年以上にわたって参拝客に愛され続けている老舗の食事・みやげ処だ。名物の厄除だんごもさることながら、ボクがハマっているのは、ゑびすやのチャーシュー麺。昔ながらのあっさり醤油系ラーメンだ。

ゑびすや初訪問

大宝八幡宮の御朱印

ゑびすや初訪問は、2017年(平成29年)12月20日。大宝八幡宮で御朱印をいただいたときに、食事をしようと立ち寄った。

ゑびすや|茨城県下妻市

参拝客相手のお土産屋が供するそれなりの味なんだろうな、と、あまり期待しないで入った。ところが期待が大きくはずれた。悪いほうにじゃなくて、いいほうにはずれた。

店内

店内

駐車場側の入口から店内に入る。向かって右手がテープル席、その奥は座敷になっている。左手はお土産コーナー。正面左では名物の厄除だんごを売っている。仕事の相棒と二人で来たので、座敷前の四人掛けのテープル席に座った。

メニューに目を通す

メニュー

メニューに目を通す。「昔ながらのあっさり醤油系ラーメン」という謳(うた)い文句に目が止まる。カツ重をはじめ定食やそば・うどんなどもあるようだが、昭和31年生まれのボクは「昔ながら」とか「昭和の」とか「懐かしの」という言葉に強く反応してしまう。

チャーシューメンを注文

「昔ながらの」という言葉にそそられ「宝チャーシューメン」をいただくことにした。ちなみに同伴した相棒は「宝ラーメン」を注文。どちらも昔ながらのあっさり醤油系ラーメンだ。

懐かしの支那そば

支那そばの看板

チャーシュー麺を待つ間、ふと店内の壁に目をやると、昭和40年代に撮影したと思われる「ゑびすや」の外観写真が額に入れられ掛けられていた。そこには「支那そば」の文字が見える。
 
「支那そば」――。懐かしい響きだ。ボクが子どものころ、昭和30年代の前半は、「ラーメン」という言葉はまだ一般的ではなく、「支那そば」とか「中華そば」と呼ばれた。当時はたしか、支那そば一杯が 40円だった。
 
年に二回ほど父に連れて行ってもらった町の中華そば屋の支那そばは、あっさり醤油味で、具は、ナルトとシナチクと申しわけなさそうに小さな焼き豚が一枚添えられていた。それにテーブルに置いてあるコショウを父の真似をして少々ふりかけて食べる。これがじつに旨かった。
 
昭和世代のボクにとって「支那そば」は、ごちそうだった。そんな亡き父との思い出がよみがえったこともあって、にわかに「宝チャーシューメン」に対する期待が高まった。
 
と、そこへ運ばれてきました、宝チャーシューメンが――

これがゑびすやの宝チャーシューメンだ!

宝チャーシューメン

お~っ!と、思わず歓声を上げる。これは旨そうだ~透明感のあるスープ。具はシナチクとワカメと刻みネギ、それと自家製のチャーシューが 4枚。

絶品!チャーシュー

チャーシュー

続いてチャーシュー。大きくて、しかも厚みがある。色は美しいピンク色。脂身の白とのコントラストもいい。大きいんだけど全然くどくない。醤油系のすっきりしたスープにコクを追加してくれている。チャーシュー好きにはたまりませんな~

スープは懐かしの味

チャーシュー麺

スープは懐かしの支那そばの味。落ち着く味だ。麺は、やわらかすぎず、かたすぎず、スープとの絡みもいい。昭和世代のボクには、やっぱりこういうスープのほうが、しっくりくる。
 
そしてシナチク。最近はメンマと呼ばれているが、支那そばにはシナチクだ。コリコリした食感がじつにいい。味もしっかり保たれている。脇役に据えておくにはもったいないほどだが、これはチャーシュー麺なので、やっぱりここは、シナチクには脇役に徹してもらおう。
 
付け合わせの白菜のおしんこも、箸休めにはもってこい。スープとの相性がいいのにも驚いた。宝チャーシューメンの名脇役といったところか。
 
あっというまに完食、もう一杯!と、いきたいところだったが、自重した。

こちらは宝ラーメン

宝ラーメン

さてこちらは相棒が注文した宝ラーメン。これぞ支那そばだ。ナルトが真ん中に載っているもがいい。ナルトも支那そばには欠かせない。龍と双喜文(そうきもん)が描かれているどんぶりも王道。
 
ちなみに双喜文とは、「喜」「喜」と、「喜」という漢字を二つ並べてデザインした字のこと。新郎新婦が並んで喜んでいる姿を文字にしたというおめでたい字とされている。
 
昭和生まれの相棒も宝ラーメンには大満足のようだった。

名物の厄除だんごもいただく

ゑびすやの厄除だんご

せっかく来たんだからと、名物の厄除だんごもいただいた。創業時の明治元年(1868年)から受け継がれている味だそうだ。団子はやわらかくてしかもコシがある。こしあんはほどよい甘さで団子との相性がじつにいい。
 
これは旨い。
 
お土産にも買って帰ることにした。

再訪決定~!

あ~、うまかった、うしまけた。
ということで、大宝八幡宮のゑびすや、再訪決定~!

営業情報

大宝八幡宮ゑびすや駐車場

ゑびすやの場所は、大宝八幡宮の鳥居横。住所は茨城県下妻市大宝668( 地図 )。郵便番号は 304-0022。電車では、常総線の大宝駅から徒歩3分。車では、茨城県道357号谷和原筑西線の大宝八幡宮入口の信号(十字路)から約300メートル。駐車場は大宝八幡宮参拝用の大型駐車場を利用できる。営業時間は9時から16時。ランチは10時~14時。甘味は9時~15時半。休みは不定休。電話番号は 0296-43-3495。詳細はゑびすやの公式サイトで要確認。

追記

2回目訪問

ゑびすや訪問|2022年12月17日

2回目の訪問は初訪問から3年後の2020年12月17日。
 
ボクは前回同様、宝チャーシューメンを注文。同伴した仕事の相棒はカツ重を注文したのだが、食欲優先で写真を撮ることをすっかり忘れたという失態をおかし、カツ重の写真をとるこができなかった(ンナロー)。なので、ゑびすやのカツ重の食レポはまた後日。

食後に厄除だんご

厄除だんご

今回も食後に厄除だんごをいただき、お土産に厄除だんごを一箱、買って帰った。

チャーシュー麺にますますハマる

ゑびすやの宝チャーシューメン

3年ぶりとなるゑびすやのチャーシュー麺。ホントに旨い。ゑびすやのチャーシュー麺に、ますますハマるボクであった。