2023年11月2日。栃木市出流町(いづるまち)の元祖手打ちそば・いづるやで、名物の盆ざるそばと天ぷらをいただいた。創業60年。そばの実をまるごと製粉した田舎そばは、評判に違わず秀逸だった。

元祖手打ちそば・いづるや

いづるや|栃木市出流町

いづるやへは、相棒と二人で車で行った。栃木インターチェンジで東北自動車道を降り、カーナビに従って入った山道が、車一台やっと通れる狭さ。しかも険しい。ホントにこの道でいいのか? 不安がつのるなか、やっとのことで、たどり着いた。

のれんをくぐる

いづるや|入口

「いづるや」の看板を目にしたときは、相棒と二人で、歓喜の声をはりあげた(ちょっとおおげさか)。店は山あいにある。土砂崩れが起きたらひとたまりもないような場所だ。駐車場に車を止め、12時半、のれんをくぐった。

店内

テーブル席

テープル席に案内される。畳敷きの部屋はかなり広い。部屋の中央で、頭に手ぬぐいをかぶった作務衣姿の店主が、生け花を活けていた。ひげ面の店主の風貌は、フォークの神様とうたわれた、往年の岡林信康をほうふつさせる。
 
ま、それはそれとして――

メニュー

メニュー

メニューに目を通す。といっても今日は、名物の「盆ざるそば」を食べに来たので、選択の余地はない。
 
盆ざるそばは、◇五合盛(2~3人分)◇七合盛(3~4二分)◇一升盛(4~5人分)――の三種類。一升盛に挑戦したいところだが、七合盛にした。あとでわかるが、七合盛にしておいて正解だった。
 
それと、舞茸の天ぷらと野菜の天ぷらもお願いした。

待つこと10分

盆ざるそばと天ぷらが運ばれてきた。

天ぷら

野菜の天ぷら

野菜の天ぷら

まずは野菜の天ぷら。シイタケがデカい。あまりのデカさに驚いた。しかもふたつも入っている。肉厚で旨みも強い。こんなにおいしいシイタケは久しぶりだ。カボチャの天ぷらはホクホクで、甘みもかなりあった。

舞茸の天ぷら

舞茸の天ぷら

続いて舞茸の天ぷら。マイタケもシイタケに負けじと劣らぬ質感だ。五つ入っている。マイタケの魅力である歯ごたえが存分に堪能できた。天つゆではなく、塩でいただいたが、これまたうまかった。

盆ざるそば

盆ざるそば|いづるや

お待ちかねの盆ざるそば七合盛。量が多い。っていうか、多すぎる。二人で食べきれるかな。食べる前から白旗をあげそうになる。五合盛にしておけばよかったかなぁ……。なにはともあれいただきますか。

味は秀逸

盆ざるそば|七合盛

そばは香りが強い。細打ちなんだけど、コシもあって、喉ごしもなめらか。いづるやの蕎麦は、「そば粉八割、小麦粉二割、卵でつないだ『二八の金つなぎ』」と呼ばれているそうだ。味は秀逸。
 
こんなうまい蕎麦をしかも七合盛で注文しておいて、残してしまったら、店主にもうしわけない。食べても食べても、なかなか減らない七合盛だったが、なんとか完食。次に来たときは五合盛だな。
 
それにしてもうまい蕎麦だった。

補足

精算時、店員さんに「険しい山道を通ってやっとの思いで来た」と言ったところ、「カーナビだと、みなさんあの山道をナビされてしまうようなんですけど、大きい道からも来られますよ」と、安全な道を教えてもらい、帰りは、あの険しい道は通らずにすんだ。

営業情報

元祖手打ちそば いづるや|栃木市出流町

元祖手打ちそば・いづるやの住所は、栃木県栃木市出流町141。郵便番号は 328-0206 。車だと、東北自動車道・栃木ICから約30分( 地図
 
営業時間は、11時から18時。定休日は水曜日と第三火曜日。電話番号は 0282-31-0638 。駐車場は店の横にある。詳細はホームページで要確認。