キューバ産クリスタルマウンテンコーヒーを行きつけの自家焙煎珈琲店でいただいた。焙煎度は浅煎り。飲んだ味の感想は、ナッツ系の香ばしい香りと、黒糖のような甘みが特徴のコーヒーだった。
クリスタルマウンテン
エメラルドマウンテンはキューバの最高級コーヒー豆。キューバ国内で収穫されるコーヒー豆の中で、厳選されたわずか数パーセントの豆だけが「クリスタルマウンテン」として認定される。
名前の由来
クリスタルマウンテンコーヒーが栽培されているのは、キューバ中央部にあるエスカンプライ山脈。コーヒー栽培に適した山岳地域で、少量のコーヒーが栽培されている。
クリスタルマウンテンは山の名前ではない。産地のエスカンプライ山脈が、朝露にぬれると水晶のようにキラキラと光ることに由来し、クリスタルマウンテン(水晶のような山でとれるコーヒー)と名づけられた。
豆の特徴
豆は大粒。肉厚で粒も形もよくそろっている。浅煎りなので色は薄い茶色というか煙草色(たばこいろ)に近い。ひとめで高品質なコーヒー豆だと分かる。
ハンドドリップ
マスターがハンドドリップする様子を YouTube ショート動画に収めた(上の動画)。浅煎りなので深煎りのような粉の膨らみはないが、ゆっくりときれいに膨らんでいく。
味の感想
まずはひとくち。口に含むとナッツ系の香ばしい香りが鼻から抜けた。飲み進めるうちにナッツの香りが消え、黒糖を思わせる甘みに変わった。飲み終わると、甘みがいつまでも口の中に残った。
ひとことでいうと「香りと甘みが楽しめるコーヒー」だった。
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ノリタケ トゥーラックノワール
カップ&ソーサーは、日本を代表する老舗陶器ブランド・ノリタケのトゥーラックノワール(M-218)を選んだ。
オーストラリアのファッショナブルな都市として知られるメルボルンのトゥーラックをイメージしてデザインされたと白と黒のシンプルなデザイン。なかなかおしゃれなカップだ。
後記
キューバのコーヒー豆生産量は、世界第39位(※1)と、それほど多くはない。ちなみに38位はマラウイで40位はミャンマー。
※1 グローバルノート「コーヒー豆の生産量」(https://www.globalnote.jp/post-1014.html)(2023年4月14日閲覧).
キューバのコーヒー事情
キューバのコーヒー事情について調べた。出典は『新版 THE COFFEE BOOK』(※2)。以下、引用・抜粋。
キューバにコーヒーがもたらされたのは18世紀半ば。世界屈指の輸出国に成長していたものの、政治的混乱と経済活動の制限によって、南米諸国の後塵を拝しました。
生産の大半はアラビカ種。キューバでは(コーヒーの)消費量が生産量を上回っており、わずかに輸出されるのみです。
スペシャルティグレードを栽培できるのは国土の一部に限られますが、ミネラル豊富な土壌と気候は、大いなる可能性を感じさせます。引用元: 『新版 THE COFFEE BOOK』(※2)
※2 アネット・モルドヴァ著/丸山健太郎監修(2021)『新版 THE COFFEE BOOK』誠文堂新光社「キューバ」140頁
追記
後日、クリスタルマウンテンをいただいたときのカップ&ソーサーは、植物のモチーフが金彩でデザインされたモダンな形状のノリタケ 1748 ソフィランスだった。
ノリタケ 1748 ソフィランス
ノリタケ 1748 ソフィランスで飲むクリスタルマウンテンは、透明感のある香りがよりいっそう際立っているように感じた。
クリスタルマウンテンと、ノリタケ1748ソフィランスの相性は、かなりいい。
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取材場所
本記事の取材場所は越谷市下間久里(しもまくり)にある行きつけの自家焙煎珈琲店・珈家(かや)。写真は珈家のマスターの許可を得て撮影させていただいた。
参考資料
本記事を作成するにあたって、引用した箇所がある場合は文中に出典を明示した。参考にした文献は以下に記す。
・西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』西東社.
・ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.
・アネット・モルドヴァ著/丸山健太郎監修(2021)『新版 THE COFFEE BOOK』誠文堂新光社.