ジャマイカ産コーヒー「ブルーマウンテンNo.1」を行きつけの自家焙煎珈琲店で飲んだ。焙煎度は中煎り。全体的に品のよさが際立つコーヒーだった。

ブルーマウンテンNo.1

コーヒー豆|ブルーマウンテンNo.1

ジャマイカの至宝・ブルーマウンテンは、タンザニアのキリマンジャロ、ハワイのコナと並んで世界三大コーヒーと呼ばれている。
 
「ジャマイカの法律で定められたブルーマウンテン地区で生産され、法律で指定された精製・加工工場で処理されたコーヒー」(※1)だけに冠される希少な銘柄だ。

※1 西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』「ブルーマウンテン」50頁

豆の等級分け

豆の大きさと欠点豆の少なさで独自の品質基準が定められていて、サイズの大きい順に「No.1」「No.2」「No.3」と、等級分けされている。
 
「高値を付けるために、かなりの量のコーヒーが産地偽装され、ブルーマウンテンの名で不正に売られている」(※2)という問題点も指摘されている。

※2 ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社「ジャマイカ」247頁

木樽で輸送

ブルーマウンテンNo.1コーヒー豆の木樽

コーヒー豆は通常、麻袋に入れて輸出されるが、ブルーマウンテンの最上規格である「No.1」の豆だけは、木樽に入れて輸出される。
 
今回いただくブルーマウンテンは、木樽に入れられてジャマイカからやってきた最上級の「No.1」。胸が高鳴る。

豆の特徴

ブルーマウンテンNo1のコーヒー豆|中煎り

品種はアラビカ種のティピカ。精製方法はウォッシュド(水洗式)。豆は楕円形で肉厚。大きさも形もそろっている。焙煎度は中煎りなので、薄い茶色。日本の伝統色でいうと「江戸茶」(えどちゃ)や煙草色(たばこいろ)に近い。
 
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ハンドドリップ

ハンドドリップ

マスターがハンドドリップする様子(2回目の抽出)を4枚の写真に収めた。ブルーマウンテンNo.1は、中煎りなので、深煎りや中深煎りのような粉のふくらみはないが、ゆっくと、均等においしそうなエキスが抽出されていく。

味の感想

中煎りで焙煎したブルーマウンテンNo1

まずはひとくち。ナッツ系の香ばしい香りがした。酸味・コク・甘みのバランスがいい。口あたりはやわらかい。香りがじつに豊か。
 
ブルーマウンテンは「香りを飲む」とも言われているが、まさに言い得て妙。
 
最後は、高級チョコレートのような甘みも出てきた。
 
ブルーマウンテンNo.1は、「個性が強いというよりも品のよさが際立つコーヒー」だった。
 
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ノリタケ アイラゴールド

ノリタケ4885アイラゴールド

カップ&ソーサーは、ノリタケのアイラゴールド(ISLAY GOLD)4885。美しい金彩のデザインが、極上のコーヒータイムに、いざなってくれた。

後記

ブルーマウンテンNo1コーヒー

ジャマイカのコーヒー豆生産量は、世界第40位。39位はザンビア、41位はエクアドル。コーヒー豆の生産量(2022年)上位50か国は以下のとおり。出典は、グローバルノート「コーヒー豆の生産量」(※2)

2022年コーヒー豆の生産量
  1. ブラジル
  2. ベトナム
  3. インドネシア
  4. コロンビア
  5. エチオピア
  6. ウガンダ
  7. ペルー
  8. インド
  9. ホンジュラス
  10. 中央アフリカ
  11. ギニア
  12. グアテマラ
  13. メキシコ
  14. ラオス
  15. ニカラグア
  16. 中国
  17. コスタリカ
  18. コートジボワール
  19. タンザニア
  20. コンゴ民主共和国
  21. フィリピン
  22. ベネズエラ
  23. ケニア
  24. マダガスカル
  25. パプアニューギニア
  26. イエメン
  27. エルサルバドル
  28. カメルーン
  29. トーゴ
  30. ボリビア
  31. ドミニカ共和国
  32. ルワンダ
  33. タイ
  34. ブルンジ
  35. アンゴラ
  36. 東ティモール
  37. マラウイ
  38. ミャンマー
  39. ザンビア
  40. ジャマイカ
  41. エクアドル
  42. パナマ
  43. キューバ
  44. ハイチ
  45. スリランカ
  46. 赤道ギニア
  47. マレーシア
  48. コンゴ共和国
  49. シエラレオネ
  50. 米国

※2 グローバルノート「コーヒー豆の生産量」(https://www.globalnote.jp/post-1014.html)(2025年1月19日閲覧).

取材場所

本記事の取材場所は越谷市下間久里(しもまくり)にある行きつけの自家焙煎珈琲店・珈家(かや)。写真は珈家のカウンター席で許可を得て撮影させていただいた。

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参考資料

本記事を作成するにあたって、引用した箇所がある場合は文中に出典を明示した。参考にした文献は以下に記す。

参考文献

・西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』西東社.
・成美堂出版編集部(2015)『珈琲の大辞典』成美堂出版.
・ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.
・アネット・モルドヴァ著/丸山健太郎監修(2021)『新版 THE COFFEE BOOK』誠文堂新光社.