2022年10月13日。東京ビッグサイトで開催されたアジア最大のコーヒー国際見本市(SCAJ2022)の招待状をもらったので事前登録をすませて行ってきた。スペシャルティコーヒーのイベントだけあって会場はすごい熱気だった。
会場到着
会場に着いたのは午前11時半。受付は長蛇の列。ボクは招待状をもらっていたのと、ネットで事前にアカウント登録をすませておいたので、並ばずにすんなり入場できた。
入場
入場口の上には「SCAJ ワールスペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビジョン 2022」の看板が天井から吊り下げられている。コーヒーのイベントだけあって誘導スタッフのユニフォームも上下黒で統一されている。
会場内の熱気に驚く
会場に入るそうそうあまりの人混みに驚いた。かつての竹下通りのようだ(ちょっと古いか)。主催者(日本スペシャルティコーヒー協会)発表によると、ボクが訪れた二日目の来場者数(※1)は 1万5,819人。熱気があるわけだ。
※1 ちなみに開催期間(2022年10月12日~14日)三日間の来場者数合計は 4万4,052人だった。
コロンビアコーヒー
会場内の熱気に圧倒されながら、最初にたどり着いたのが、コロンビアコーヒーのブース。コーヒー豆を挽くグラインダーもカッコイイ(よくわからないけど)
試飲
「どうぞ、お飲みになってください」と、女性スタッフが、コロンビアコーヒー(café de Colombia)のロゴが印刷された試飲カップに、コーヒーを注いで渡してくれた。
コロンビアは、ブラジル、ベトナムに次いで世界3位のコーヒー生産量を誇り、スペシャルティコーヒーの取り組みも積極的におこなっているそうだ。
試飲させていただいたコロンビアコーヒーは、甘み・苦味・酸味のバランスがとれていて、味はマイルド。クセがないというか、すっきりした飲み心地だった。
ジャパン バリスタ チャンピオンシップ決勝
会場の奥にあるイベントステージでは、ジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)の決勝が行なわれていた。遠めに見ただけだったが、真剣さがひしひしと伝わってきた。
ちなみに、JBC2022の優勝者は、ヒサシヤマモトコーヒー阪急うめだ店の内部利夫さん、準優勝は、サザコーヒー勝田駅前店の安優希さん、3位はサザコーヒー本店・本間啓介さん 。
JBCの優勝者は、WBC(ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ)に日本代表として出場するそうだ。
会場の様子
さてと、どこをどう回ろうか。入場時に会場案内図をもらったのだが、出店者一覧と出展ブースの文字があまりにも小さく印刷されているので、老眼のボクには判読不可能。仕方なく、流れにまかせて会場を回った。
タンザニア
ここはタンザニアのブース。タンザニアのコーヒーといえばキリマンジャロが有名だ。なんだか近寄りがたい雰囲気がただよっていたので、スルーした(笑)
ウガンダ
ここはどこの国のブースかな? 壁にゴリラの写真が大きく貼られている。ルワンダかな? と小声で言ったら、現地のスタッフが「ノー! ウガンダ(UGANDA)!」と答えたので、気まずくなって、そそくさと退去。
R&D ESPRESSO LAB
かっこいいエスプレッソマシンが展示されている。R&D ESPRESSO LAB(アールアンドディエスプレッソラボ)というコーヒー機器の販売やメンテナンスなどを行なっている会社のブースらしい。ボクはコーヒーの業界人ではないので足は止めずに次へ。
カリタ(Kalita)
せっかく来たのに、素通りばっかりじゃつまらないからどこかのブースに立ち寄ってみるか、と思いながら会場内をうろうろしていたらカリタ(Kalita)のブース前に出た。
カリタなら自宅でコーヒーフィルターも使ってるし、コーヒーミルもカリタだし、なんか親近感もあるから、ちょっと見ていくか。
ハンドドリップマシーン
ブースの中央で、ナント、ロボットアームが、コーヒーを淹れている。それもバリスタがハンドドリップをしているような精妙な動きだ。このハイテクマシンは、ロボットアームのハンドドリップマシーンというそうだ。
スタッフの話によると、バリスタの動きを完全に再現させている、とのこと。あまりにすごいので動画で撮影して YouTube にアップした。
ハンドドリップマシーン動画
小学生のころ(55年くらい前)、少年雑誌に、21世紀の日本では、一家に一台ロボットがいて、身の回りのことは全部やってくれます、という特集があって、お父さんにロボットがコーヒーを淹れる絵が載ってたんだけど、まさにそんな世の中になった。
びっくりしたなぁ、もう!
ミャンマー
カリタのハンドドリップマシーンの興奮冷めやらぬ中、次に立ち寄ったのはミャンマーのブース。現地の女性スタッフが、試飲カップでミャンマーコーヒーを飲ませてくれた。
ミャンマーといえば、アウンサンスーチーとバガン遺跡ぐらいだと思っていたけど、ミャンマーでコーヒーが栽培されているとは知らなかった。
ちなみにミャンマーのコーヒー豆生産量は世界で38位。1位はブラジルで、2位はベトナム、3位はコロンビア。(※2)
※2 国際連合食糧農業機関 (FAO) から2022年1月7日に発表された2020年76か国のコーヒー豆生産量データによる。
浅煎りコーヒーを購入
ブースでは、日本人スタッフが、浅煎りから深煎りまで 6段階に焙煎したコーヒー豆の特徴を説明してくれた。ミャンマーコーヒーの特徴であるフルーティーな酸味を楽しむなら浅煎りがおすすめです、ということで、浅煎りのコーヒー豆(焙煎済み)を100グラム買った。
コーヒー焙煎機|マイスター
ミャンマーのブースをあとに立ち寄ったのは業務用コーヒー焙煎機マイスターを製造している大和(だいわ)鉄工所のブース。
マイスター5
マイスターは、日本のコーヒー界の重鎮で、カフェ・バッハ(東京都台東区)の代表取締役でもある田口護(たぐち まもる)氏の監修のもと誕生した日本製のコーヒー焙煎機。展示されていたのはマイスター5(Meister-5)。
行きつけの自家焙煎珈琲店もマイスター
ボクの行きつけの自家焙煎珈琲店・珈家(越谷市下間久里)でもマイスターを使っているので、なじみのある焙煎機だ。上の写真は珈家のマイスター。
サンプル引換券
そういえば、今回、SCAJ2022の招待状といっしょに、セラード珈琲のサンプル引換券もいただいたので、セラード珈琲のブースを探す。
セラード珈琲
セラード珈琲のブースを見つけた。活気がある。コーヒー生豆の輸入・販売をやっている会社だけあって、名刺交換をしている人たちの姿が目立つ。
ライン登録
ブースにいた女性スタッフにサンプル引換券を渡す。通常は200グラムのサンプル(生豆)を2袋と引き換えだが、ライン登録をすると 3袋になるという。なかなか取引がお上手。感じのいいスタッフだったのでライン登録した。
生豆3種いただいた
選んだ 3種の生豆は、樹上完熟豆 晩秋摘み(ブラジル)、ジャパニカ・スウィート・レモン(ニカラグア)、カフェインレス・プリマベーラ農園(ブラジル)。
生豆なので、行きつけの越谷市下間久里の自家焙煎珈琲店・珈家(かや)にお土産として持っていくことにする。
時計を見ると午後1時半
なんだかんだで会場入りして 2時間が過ぎた。そろそろ帰ろうかな。せっかくだから帰る前に、もう一杯、コーヒーを試飲していくか、と、うろうろしていると、ブルーマウンテンのブースがあった。
最後にブルーマウンテンを試飲
ブルーマウンテンといえばジャマイカが誇る世界最高級のコーヒー豆。本日の最後を飾るにふさわしいコーヒーだ。一杯いただく。「ブルーマウンテンは香りを飲む」と言われるように、気品のある香りだ。コーヒーの王様と称されるのもうなずける。
全身、気品につつまれたところで、SCAJ2022 の会場(東京ビッグサイト)をあとにした。
後記
SCAJ に行ったのは、2018年(SCAJ2018)に次いで二回目。2018年の来場者数は三日間で 3万4,519人だったが、今回(SCAJ2022)は 4万4,052人と、一万人近く多かった。会場の人混みがすごかったわけだ。
コーヒーの人気というか需要はこんなにあるのか、というのを肌で感じだ SCAJ2022 でもあった。
やっぱりコーヒーは、雑踏の中で飲むよりも、行きつけの自家焙煎珈琲店・珈家(かや)のカウンター席で、こうして静かにいただくほうがいいですな。