タンザニアのアデラというコーヒーを行きつけの自家焙煎珈琲店のマスターが深煎りで焙煎したので、ホットとアイス、両方飲んで味を比べた。
タンザニア・アデラ
タンザニア・アデラは、タンザニアの北東部にそびえ立つアフリカ最高峰のキリマンジャロ山麓、アルーシャ地区で栽培されている最上級のコーヒー豆。
アデラ(Adela)の名称は、農園主夫人の名前からとった。
アデラは、赤道直下の強い日差しを避けて、シェードツリー(※1)方式で栽培されている。ていねいに手摘みされたコーヒーの実は、ひと粒ひと粒、選別され、最高級の豆に仕上げらる。
※1 コーヒーの木から直射日光を避けるために植えらる樹木のこと。コーヒーの木は日射量が多すぎるとダメージを受けやすい。シェードツリーには、バナナやマンゴーなど、生産性のある木を植えることも多い。
豆の特徴
豆は大粒。AAクラス(※2)でも最上。
※2 タンザニアでは、豆の大きさで品質の等級が決められている。大粒の豆ほど高品質とされ、「AA」は最上級。
深煎り(フレンチロースト)で焙煎しているので、豆の色は、黒に近い。焙煎4日目なのでコーヒーオイル(油脂)も出はじめている。飲みごろだ。
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ハンドドリップ
マスターがハンドドリップする様子をスマートフォン(iPhone13pro)で連写した。深煎りなので、粉はモコモコふくらんでいく。深煎りのハンドドリップが、見ていて、いちばん楽しい。
ホットコーヒー|味の感想
一杯目は、ホットコーヒーでいただいた。まずはひとくち。濃厚な苦みがきた。ほどなくすると、苦みとともに甘みが出てきた。苦み七、甘み三、といったところか。コクもある。
最後は、甘みがきわだってきた。苦み二、甘み八。高級なダークチョコレートを思わせる濃厚な甘みだ。
上質な苦みと甘みが楽しめるのが、タンザニア・アデラの特徴といえる。
アイスコーヒー|味の感想
二杯目はアイスコーヒーでいただいた。
ホットのひとくちめは、濃厚な苦みを感じたが、アイスでは、すっきりた苦みになっている。ただ、すっきりしているのではなく、上質なスッキリ感だ。甘みも強い。甘みも苦みと同じく、濃厚というよりは、スッキリした甘み。
アイスコーヒーでは、スッキリした上質な苦みと甘みが楽しめた。
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後記
マスターの話によると、タンザニア・アデラは、同じタンザニアのキリマンジャロ・コーヒーよりも、甘みが強い、という。
飲んでみると、たしかに、通常のキリマンジャロ・コーヒーよりも、きわだった甘みを感じた。
通常のキリマンジャロ・コーヒーについては、別記事で紹介している。
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深煎りで焙煎したタンザニアのキリマンジャロコーヒーを行きつけの自家焙煎珈琲店でいただいた。気品のある濃厚なコクとダークチョコレートを思わせる味わい深い甘味がなんともいえず美味しかった。
取材場所
本記事の取材場所は埼玉県越谷市下間久里(しもまくり)にある自家焙煎珈琲店・珈家(かや)。写真及び動画の撮影は珈家のマスターの許可を得たうえで行なった。
参考資料
本記事を作成するにあたって、引用した箇所がある場合は文中に出典を明示した。参考にした文献は以下に記す。
・成美堂出版編集部(2015)『珈琲の大辞典』成美堂出版.
・西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』西東社.
・ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.
・アネット・モルドヴァ著/丸山健太郎監修(2021)『新版 THE COFFEE BOOK』誠文堂新光社.