俳句を始めてみたいけれど、何から手をつけていいかわからない大人の方に、私が実際に読んで役立った入門書の中から三冊、おすすめ本を紹介する。どの本もわかりやすく、俳句の基礎から楽しさまでをしっかり学べる。
俳句入門おすすめ本
世界一わかりやすい俳句の授業

一冊目は、『夏井いつきの世界一わかりやすい俳句の授業』夏井いつき(PHP)。テレビの俳句コーナーでおなじみの夏井いつき先生による俳句作りの「技術」に焦点を当てた、対話形式の入門書。
俳句の構成要素である「五・七・五」「季語」といった基本中の基本から、「尻から俳句」「十二音日記」といった具体的なテクニックなど、初心者にも理解しやすい言葉で解説している。
俳句作りの手順を順序立てて学べる「授業」形式の一冊だ。
おすすめポイント
- とっつきやすい
テレビでおなじみの先生が親しみやすい語り口で、かたくるしくなりがちな俳句の敷居を下げてくれるので、とっつきやすい。
- 実践力が身につく
初心者が陥りがちな失敗を具体例として示し、それをどう改善するかを学べるため、実践的な力が身につく。
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何から始めて、どういう手順に従ってやっていけばいいのか、具体的なステップが示されているので、迷わず句作に取り組める。
私の読後感想
第三章の夏井いつき先生が提唱する「尻から俳句」を読んだあと、一日で10句作ることができた。実際に私が作った最初の一句は「冬めくやコーヒー香る宿場茶屋」
キャッチコピーの「センスゼロでも作れます!」というのは誇張ではない。「尻から俳句」と第四章の「十二音日記」を実践しながら、俳句づくりを楽しんでいる。
俳句の入門書を探している人にイチオシの一冊。
世界一わかりやすい俳句鑑賞の授業

二冊目は、『世界一わかりやすい俳句鑑賞の授業』夏井いつき(PHP)。著者は一冊目と同じ夏井いつき先生。一冊目の続編で、「俳句鑑賞」に特化している。
俳句上達には、俳句を作るだけでは不十分。知識ゼロでも俳句を読み解くための「解釈」と「鑑賞力」を身につける方法が、前作と同じく対話形式で解説されているので、つまづくことなく、楽しく読める。
おすすめポイント
- 「読み解く力」が身につく
名句がなぜ名句なのか、その構造や背景を深く掘り下げて解説しているので、俳句の理解度が格段に上がる。
- 古今の名句が学べる
松尾芭蕉や小林一茶などの古典から現代の著名な俳人まで、幅広い作品を教材に、「解釈」と「鑑賞」の方法を具体的に学べる。
- 自身の俳句力が高まる
「名句」の要素を本書の手順どおりに分析することで、自分が俳句を作るさいの着眼点や表現の幅が広がる。
私の読後感想
俳句における「助詞」(に・を・へ)と「助動詞」(ば・なり)の役割と使い方を学べたのが、大きな収穫だった。助詞の使い方を学んで作った一句は「曇天の光を待てり冬の朝」
一冊目に紹介した『世界一わかりやすい俳句の授業』と、あわせて読んだので、俳句入門者の学ぶべきことは、ほぼすべて習得できた。あとは実践(句作と鑑賞)あるのみ、だ。
ゼロから俳句 いきなり句会

三冊目は、『ゼロから俳句 いきなり句会』岸本葉子(笠間書院)。人気エッセイストの岸本葉子さんによる、これから俳句を始めてみたい大人の方を対象に書かれた俳句入門書。
NHKテレビ番組「NHK俳句」に出演したのをきっかけにゼロから俳句をはじめた岸本さんが、句会に参加するまでの道のりを、自身の体験をもとに綴っているので、指導者目線ではなく、生徒目線で、楽しく俳句が学べます。
親しみやすい文体なので、スラスラ読めるのも本書の特徴。
おすすめポイント
- すらすら読める
エッセイストならではの軽快な筆致で、すらすらと読み進めることができ、知識ゼロから俳句の世界に入れる。
- 肩の力を抜いて楽しめる
難しく考えずに、日常の気づきを五・七・五に落とし込む楽しさを学べる。
- 句会の流れやマナーがわかる
俳句をコミュニケーションツールとして楽しむための実践的な情報が得られる。付録の「句会スーターターキット」は初心者には重宝する。
私の読後感想
ゼロから俳句を始める生徒自身の目線で書かれているので、初心者が陥りやすい失敗などがすんなり理解できた。巻末の「俳句促進シート」(季語付き)の手順に従ったら一日に10句、俳句が作れた。その中の一句「音もなく川は流れぬ冬日和」
「俳句促進シート」は今でも利用している。
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