エクアドル産コーヒー「アンデスマウンテン」を行きつけの自家焙煎珈琲店で飲んだ。焙煎度は中煎り。ほっとひと息つける癒やし系のコーヒーだった。
エクアドルコーヒー事情
東ティモールというと、バナナの生産国で、野生のゾウガメがたくさん生息しているガラパゴス諸島がある、という程度の認識しかない。
コーヒーも生産されているとは知らなかった。コーヒー事情を調べてみた。出典は『極める 愉しむ 珈琲事典』(※1)。以下、引用・抜粋。
現在(エクアドルの)コーヒー産業は困難に直面しており、信頼のある施設の欠如、低い収穫量、高い人件費が品質に悪影響を与えています。全体の栽培面積は1985年から半減。生産はロブスタ種とアラビカ種。標高が高い地域では良質な豆を生む可能性は健在。
引用元: 『新版 THE COFFEE BOOK』(※1)
※1 アネット・モルドヴァ著/丸山健太郎監修(2021)『新版 THE COFFEE BOOK』誠文堂新光社「エクアドル」121頁
地理的にも気候の面でも高品質なコーヒーを生産できる条件はそろっているのだが、エクアドルは、コーヒー生産の将来性に気づいていない、といったところか。
豆の特徴
今回いただいたのは「アンデスマウンテン」という銘柄。エクアドルを南北に連なるアンデス山脈から名付けられた。栽培地はエクアドル最大の産地・マナビ県。精製方法はウォッシュド(水洗式精製)。
豆は楕円形で肉厚。形も比較的そろっている。焙煎度は中煎りなので、薄い茶色をしている。日本の伝統色でいうと「江戸茶」(えどちゃ)や煙草色(たばこいろ)に近い。
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ハンドドリップ
マスターがハンドドリップする様子(2回目の抽出)を4枚の写真に収めた。アンデスマウンテンは、中煎りなので、深煎りや中深煎りのような粉のモコモコ感はないが、ゆっくりと均等においしそうなエキスが抽出されていく。
味の感想
アーモンドのような香ばしさと甘みがあり、奥のほうに繊細な酸味を感じる。口あたりはクリーミー。温度が冷めてもナッツ系の香ばしさと甘みは変わらない。やさしい味というか、癒される。
ひとことでいうと「ほっとひと息つける上品なコーヒー」だった。
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ノリタケ ジョージアンパレス
カップ&ソーサーは、ノリタケのジョージアンパレス(GEORGIAN PALACE)4858。美しい金糸のデザインが、優雅なコーヒータイムに、いざなってくれた。
後記
エクアドルのコーヒー豆生産量は、世界第41位。40位ジャマイカ、42位はパナマ。コーヒー豆の生産量(2022年)上位50か国は以下のとおり。出典は、グローバルノート「コーヒー豆の生産量」(※2)
2022年コーヒー豆の生産量
- ブラジル
- ベトナム
- インドネシア
- コロンビア
- エチオピア
- ウガンダ
- ペルー
- インド
- ホンジュラス
- 中央アフリカ
- ギニア
- グアテマラ
- メキシコ
- ラオス
- ニカラグア
- 中国
- コスタリカ
- コートジボワール
- タンザニア
- コンゴ民主共和国
- フィリピン
- ベネズエラ
- ケニア
- マダガスカル
- パプアニューギニア
- イエメン
- エルサルバドル
- カメルーン
- トーゴ
- ボリビア
- ドミニカ共和国
- ルワンダ
- タイ
- ブルンジ
- アンゴラ
- 東ティモール
- マラウイ
- ミャンマー
- ザンビア
- ジャマイカ
- エクアドル
- パナマ
- キューバ
- ハイチ
- スリランカ
- 赤道ギニア
- マレーシア
- コンゴ共和国
- シエラレオネ
- 米国
※2 グローバルノート「コーヒー豆の生産量」(https://www.globalnote.jp/post-1014.html)(2024年12月21日閲覧).
取材場所
本記事の取材場所は越谷市下間久里(しもまくり)にある行きつけの自家焙煎珈琲店・珈家(かや)。写真は珈家のカウンター席で許可を得て撮影させていただいた。
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2024年11月4日。越谷市下間久里の自家焙煎珈琲店・珈家(かや)でコーヒー教室が行なわれた。内容の充実ぶりもさることながら、マスターの淹れるコーヒーに参加者全員うっとり。優雅な時間が流れた。
参考資料
本記事を作成するにあたって、引用した箇所がある場合は文中に出典を明示した。参考にした文献は以下に記す。
・ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.
・アネット・モルドヴァ著/丸山健太郎監修(2021)『新版 THE COFFEE BOOK』誠文堂新光社.