コロンビア産のマグダレナというコーヒーを行きつけの自家焙煎珈琲店で飲んだ。焙煎度は中深煎り。ビターチョコレートのような苦味と甘みのある芳醇な味わいが楽しめた。
コロンビア マグダレナ
マグダレナ(Magdalena)は、コロンビア西部を流れるマグダレナ川から名づけられた。今回いただいたコーヒーの産地は、コロンビアのウィラ地区南部サンアグスチン村で、マグダレナ川の源流がある。
ウィラ地区は、豊かな土壌とコーヒー栽培に最適な地理条件を併せ持っていることから、2007年ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ優勝者のジェームス・ホフマンは著書の中で、ウィラ地区について、「私が今まで味わったもっとも複雑でフルーティーなコロンビアコーヒーは、この地のものだ」(※1)と述べている。
※1 ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社「コロンビア」208頁
これは期待が高まる。
豆の特徴
豆は大粒。楕円形をしている。肉厚。焙煎度は中深煎りなので、黒みを帯びた茶色をしている。
豆の等級は「SUP」。コロンビアでは豆は大きさ(スクリーンサイズ)によって、18・17・16・15・14 と、等級分けされている。14未満の豆は輸入されずに国内で消費される。「SUP」とは、17以上の豆が 95%以上という意味(※2)。
※2 US FOODS「コロンビア マグダレナ SUP」(https://usfoods.co.jp/shopping/view.php?id=1113)(2023年1月14日閲覧).
ハンドドリップ
マスターがマグダレナをハンドドリップする様子を YouTube ショート動画に収めた(上の動画)。中深煎りなので、粉もきれいにふくらんでいく。中深煎りと深煎りのハンドドリップは見応えがあるので楽しい。
味の感想
ひとくちめは上品な香りが鼻から抜けた。ほどなくすると、かすかな甘みが出てきた。まろやかなコクもある。
さらに冷めてくると、ビターチョコレートのような甘みのなかに、ほのかな苦味も感じる。苦味と甘みのバランスがいい。飲み終わったあとは、ほのかな甘みが口の中にずっと続いた。
ひとことでいうと「品のあるコーヒー」だった。
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ノリタケ トゥーラック ノワール
カップ&ソーサーは、ノリタケのトゥーラック・ノワール(TOORAK NOIR)M-218。オーストラリアのメルボルンにあるファッショナブルな都市として名高いトゥーラックをイメージしたプラチナと黒のラインがおしゃれ。品のあるデザインはマグダレナとの相性も抜群。
後記
2022年10月13日に、東京ビッグサイトで行なわれたアジア最大のコーヒー見本市(SCAJ2022)に行ってきたが、最初に立ち寄ったのがコロンビアのブース。会場では 26か国のブースが出展していたが、コロンビアのブースがいちばん親切に対応してくれた。
コロンビアコーヒーの三角ロゴ
コロンビアコーヒーといえば赤い三角ロゴ。『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』(※3)で、著者のジェームズ・ホフマンは、赤い三角ロゴについて、次のように述べている。以下、引用・抜粋。
1958年に作られたコロンビアコーヒーを代表する農民のキャラクター「フアン・バルデス」は最大の功績だろう。[中略]コロンビアコーヒーの目印となり、商品価値を付加してきた。このキャラクターが、初期のマーケティングのキャッチフレーズを流行させた。
たとえば「山が育てたコーヒー」や「100%コロンビアコーヒー」は、世界中の消費者の印象に残っているはずだ。コロンビアはかなり早い段階で、マーケティングとブランド力を構築の価値を認識していた。引用元: 『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典』(※3)
※3 ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社「コロンビア」204頁
SCAJ2022(東京ビックサイト)で立ち寄ったコロンビアのブースが出展国の中でもとくに親切だったのもうなずける。
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2022年10月13日。東京ビッグサイトで開催されたアジア最大のコーヒー国際見本市(SCAJ2022)の招待券をもらったので事前登録をすませて行ってきた。スペシャルティコーヒーのイベントだけあって会場はすごい熱気だった。
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取材場所
本記事の取材場所は越谷市下間久里(しもまくり)にある行きつけの自家焙煎珈琲店・珈家(かや)。写真は珈家のカウンター席で撮影させていただいた。
参考資料
本記事を作成するにあたって、引用した箇所がある場合は文中に出典を明示した。参考にした文献は以下に記す。
・成美堂出版編集部(2015)『珈琲の大辞典』成美堂出版.
・西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』西東社.
・ジェームズ・ホフマン/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.
・US FOODS「コロンビア マグダレナ SUP」(https://usfoods.co.jp/shopping/view.php?id=1113)2023年1月14日閲覧.