深煎りで焙煎したインドのプランテーションAというアラビカ種のコーヒーを行きつけの自家焙煎珈琲店でいただいた。味の特徴は丸みをおびたやさしい苦みと甘み。深煎りを象徴するような美味しいコーヒーだった。
インドプランテーションA
インドプランテーションAの「プランテーション」とは、ウォッシュド(水洗式)で精製されたアラビカ種のコーヒー豆のこと。ナチュラル(乾燥式)で精製されたアラビカ種のコーヒー豆は「アラビカチェリー」と呼ばれる。
「A」は、インドにおけるコーヒー豆の品質基準。コーヒー豆の重さや大きさ、生産地の標高などに応じて「PB」「A」「B」「C」と格付けされている。
インドプランテーションAコーヒーは、ナチュラルで生産処理されたアラビカ種で「A」ランクのインド産コーヒー豆の意で、深煎り焙煎に向いているといわれている。
豆の特徴
豆は楕円形で大粒。形も均一。きれいにそろっている。深煎りで焙煎されているので、焦げ茶色に黒光りしている。焙煎四日目。コーヒーオイルが出始めている。
ハンドドリップ
マスターがハンドドリップする様子を連写した(上の写真)。深煎りなので粉のふくらみが強い。しゅわっと盛り上がりながら、きれいなドーム型にふくらんでいく。
味の感想
淹れたてのインドプランテーションA。まずはひとくち――
すっきりした苦みだ。同じ深煎りでもケニアやブラジルのようなガツンという苦みではない。冷めてくると苦味に丸みが出てきて、最後はダークチョコレートのような甘みに変わった。
ひとことで言うと「ザ・深煎りコーヒー」といったところか。
ノリタケジョージアンパレス
カップ&ソーサーは、ノリタケ 4858 ジョージアンパレス(GEORGIAN PALACE)。白地に金糸のデザインがなんとも美しく上品。高級感にあふれている。上質なコーヒータイムが楽しめた。
コーヒーゼリーとともに
今回、取材した自家焙煎珈琲店では、深煎りで焙煎したインドプランテーションAを使って、コーヒーゼリーを作っている。コーヒーとセットにもできるので、コーヒーゼリーとセットでいただいた。
深煎りインドプランテーションAどうしのコーヒーとコーヒーゼリーの相性も、なかなかよかった。次回は、アイスコーヒーとコーヒーゼリーをセットにして、いただいてみたい。
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取材場所
本記事の取材場所は埼玉県越谷市下間久里(しもまくり)にある自家焙煎珈琲店・珈家(かや)。写真及びハンドドリップの動画は珈家のマスターの許可を得て撮影した。
参考資料
本記事を作成するにあたって、引用した箇所がある場合は文中に出典を明示した。参考にした文献は以下に記す。
・成美堂出版編集部(2015)『珈琲の大辞典』成美堂出版.
・西東社編集部(2017)『極める 愉しむ 珈琲事典』西東社.
・ジェームズ・ホフマン著/丸山健太郎監修(2020)『ビジュアル スペシャルティコーヒー大辞典 2nd Edition』日経ナショナル ジオグラフィック社.
・アネット・モルドヴァ著/丸山健太郎監修(2021)『新版 THE COFFEE BOOK』誠文堂新光社.